改修方法・事例

木製施設の維持管理において、木材の腐朽度を点検業務で確認することにより、最適な改修を行なうことができます。

点検で床板だけ傷んでいる場合は、床板のみ張り替えるプランをご提案し、施設全体に傷みがある場合は全面改修のプランをご提案します。全面改修においては、耐候性のある長寿命化素材を取り入れて長くお使いいただけるようご提案しています。

改修事例

Case 1 十和田八幡平国立公園 網張園路(岩手県岩手郡雫石町)

点検作業時
全面改修後

既設木道と階段の点検後に、木材の腐朽により全面改修が必要と判断され、再整備が行なわれました。基礎は、人力施工が可能で自然環境に負担が少ない「ピンファウンデーション工法」を、構造材には長寿命化素材である「GRP(ガラス繊維強化プラスチック)」が採用されました。長寿命化を図りながら、床板と高欄は杉材を用いることにより、風景になじむ施設に仕上がっています。

規  模|木道 幅員2.0m×長さ約170m
     階段 幅員 3.0m×長さ約35m
使用材料|構造材-GRP 床板-杉材 高欄柱-杉材
     基礎-ピンファウンデーション工法


       

Case 2 世界遺産 醍醐寺木橋(京都府京都市)

改修前
改修後

元は、檜造りの本格的な和風木橋でしたが、腐朽により劣化が進行していました。新たに施工するにあたって、桁・橋脚部分は芯材に鋼材を使い、木部はより耐久性のあるイロコを採用しています。また、橋脚の基礎にはピンファウンデーション工法が使われています。見た目は昔ながらの趣がありますが、中身は現代風にリニューアルされています。

規  模|幅員2.08m×橋長10.2m
使用材料|構造材-鋼材
     床板-イロコ材  高欄柱-イロコ材 
     基礎-ピンファウンデーション工法


       

Case 3 家棟川ビオトープ(滋賀県野洲市)

改修後
改修前

滋賀県の琵琶湖湖畔に位置する家棟川ビオトープ内の遊歩道が腐朽により使用困難になったので、架け替えが計画されました。水を抜いてしまうのは好ましくない環境なので、水中においても基礎工事が可能な「ピンファウンデーション基礎工法」が採用されています。また、湿気が多く木材が腐朽しやすい環境なので耐久性の高い材で改修しています。

規  模|幅員1.5m×長さ22.0m
使用材料|構造材-アルミ合金
     床板-再生木材  高欄柱-再生木材
     基礎-ピンファウンデーション工法


       

Case 4 大仏山公園吊橋(三重県多気郡明和町)

改修前
改修後

1994年に大仏山公園スポーツセンター内に設置された吊橋です。かなり年数が経っており、床板は灰色化しています。部分的に内部が虫やカビなどによって軟化したり、割れが生じたりしていました。その部分のボルトを丁寧に取りはずし、桁部分の状態を確認しながら、新しい材と交換いたしました。

規  模|幅員2.5m×橋長30.0m
使用材料|床板-ボンゴシ材


       

技術